温泉&旅 倶楽部

おたる宏楽園
広大な日本庭園と28の露天風呂付き客室が人気の自家源泉の宿

おたる宏楽園

Otaru Kourakuen  English Site 

  弱アルカリ性単純温泉

pH
8.4

 
Weak alkaline simple hot springs
(低張性 弱アルカリ性 低温泉)
旧泉質名:単純温泉

こんな人に最適

  • 刺激が強い温泉が苦手な方
  • 睡眠障害の方
  • ストレスを感じている方
  • 病後のリハビリ中の方
住所
〒047-0152 北海道小樽市新光5丁目18番2号

Google マップ

TEL
0134-54-8221
お問い合わせの際は「温泉検索どっとこむ」を見たとお伝えください。
宿の公式HP

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宿泊レポート

源泉 利用状況
  • 自家源泉
  • 集中管理
  • 共同源泉
  • 混合泉
  • 引き湯
  • 運び湯
  • 湧出状況
  • 自然湧出
  • 掘削自噴
  • 動力揚湯
  • 温泉力 チャート(5段階評価)

    水素イオン濃度 (pHペーハー)

    水素イオン濃度 (pHペーハー)
    一言コメント
    刺激の少ない美肌の湯

    温泉スペック

    ※環境省から2014年7月に改訂された「鉱泉分析表指針」の泉質別適応症を元に、分かりやすく表現したものです。

    ①メンタル回復 ②不眠症 ③血行促進 ④冷え性 ⑤ドライスキン
    ⑥きりきず ⑦皮膚病 ⑧高血圧(軽症) ⑨胸やけ(飲用) ⑩胃腸の不調(飲用)
    ⑪便秘(飲用) ⑫生活習慣病 ⑬糖尿病 ⑭痛風 ⑮メタボ対策
    ⑯胆道系の不安 ⑰貧血 ⑱関節リウマチ ⑲脊椎の痛み ⑳免疫力アップ
    ㉑筋肉痛・神経痛 ㉒軽い喘息 ㉓痔の痛み ㉔病後回復 ㉕疲労回復
    • ※注①・・・泉質別適応症に、自律神経不安定症、うつ状態がある泉質(単純温泉・塩化物泉・硫酸塩泉・二酸化炭素泉)。
    • ※注③・・・泉質別適応症に、末梢循環障害がある泉質(塩化物泉・炭酸水素塩泉・二酸化炭素泉・硫化水素型の硫黄泉)。
    • ※注④・・・泉質別適応症に、冷え性がある泉質(塩化物泉・炭酸水素塩泉・硫酸塩泉・二酸化炭素泉)と含鉄泉
    • ※注⑦・・・泉質別適応症に、皮膚乾燥症、アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、表皮化膿症、慢性湿疹がある泉質(塩化物泉・炭酸水素塩泉・硫酸塩泉・酸性泉・硫黄泉)。
    • ※注⑨・・・飲用の泉質別適応症に、逆流性食道炎がある泉質(炭酸水素塩泉)。
    • ※注⑩・・・飲用の泉質別適応症に、萎縮性胃炎、胃十二指腸潰瘍がある泉質(塩化物泉・炭酸水素塩泉)。
    • ※注⑪・・・飲用で、塩化物泉硫酸塩泉
    • ※注⑫・・・泉質別適応症に、高コレステロール血症、糖尿病、痛風がある泉質(浴用で、酸性泉放射能泉/飲用で、炭酸水素塩泉・含よう素泉・硫黄泉)。
    • ※注⑮・・・飲用の泉質別適応症に、高コレステロール血症がある泉質(硫酸塩泉・含よう素泉・硫黄泉)。
    • ※注⑱⑲・・・泉質別適応症に、関節リウマチ、剛直性脊椎炎がある泉質(放射能泉)。
    • ※注⑳・・・放射能泉
    • ※注㉑㉔・・単純温泉は、刺激が少ないのでリハビリに適しており、泉質別適応症にはないが「神経痛の湯」「脳卒中(中風)の湯」とも呼ばれている。
    泉質別適応症に該当 一般的適応症に該当

    美肌の湯 7要素

    合計1ポイント ※「美肌の湯」と呼ばれる泉質をポイント数で表しました。

    クレンジング・なめらか効果 シワ防止・蘇生効果 美白・シミ予防効果
    炭酸水素塩泉 硫酸塩泉 硫黄泉
    角質除去・つるすべ効果 コーティング・保湿効果 しっとり・保湿効果 洗浄効果
    (弱)アルカリ性の温泉 塩化物泉 メタけい酸(100mg/kg以上) メタほう酸(10mg/kg以上)
    • ※「四大美人泉質」は「炭酸水素塩泉」「硫酸塩泉」「硫黄泉」「(弱)アルカリ性単純温泉」と言われています。
    • ※メタけい酸が、100mg/kg以上含有している温泉は、保湿効果が優れ、「美肌の湯」と言われています。
    • ※「塩化物泉」は塩分パックで肌をコーティングする事で、保温・保湿効果と同時に、温泉成分をキープしてくれます。角質が除去された「美人の湯」の後に入る「仕上げの湯」とも呼ばれています。

    湯ざわり(入浴時)感触メーター(5段階評価)

    湯ざわり(入浴時)

    つるつる 湯ざわり(入浴時)感触メーター 湯ざわり(入浴時)感触メーター 湯ざわり(入浴時)感触メーター 湯ざわり(入浴時)感触メーター とろとろ 湯ざわり(入浴時)感触メーター 湯ざわり(入浴時)感触メーター 湯ざわり(入浴時)感触メーター
    さらさら 湯ざわり(入浴時)感触メーター 湯ざわり(入浴時)感触メーター もちもち
    しゅわしゅわ ぴりぴり
    浴場名男女別大浴場「森の湯屋」で判定

    湯あがり(入浴後)感触メーター(5段階評価)

    湯あがり(入浴後)

    すべすべ 湯あがり(入浴後)感触メーター 湯あがり(入浴後)感触メーター 湯あがり(入浴後)感触メーター 湯あがり(入浴後)感触メーター かさかさ 湯あがり(入浴後)感触メーター
    さらさら 湯あがり(入浴後)感触メーター 湯あがり(入浴後)感触メーター ぺたぺた
    しっとり 湯あがり(入浴後)感触メーター 湯あがり(入浴後)感触メーター 湯あがり(入浴後)感触メーター 湯あがり(入浴後)感触メーター ぽかぽか 湯あがり(入浴後)感触メーター 湯あがり(入浴後)感触メーター
    浴場名男女別大浴場「森の湯屋」で判定

    露天風呂からの眺望メーター(5段階評価)

    露天風呂からの眺望

    眺望 眺望 池のある日本庭園・冬は雪見露天も堪能
    浴場名 浴場名 男女別大浴場「森の湯屋」
    露天風呂からの眺望メーター 露天風呂からの眺望メーター 露天風呂からの眺望メーター 露天風呂からの眺望メーター 評価 4

    源泉の利用状況

    加水
    なし
    加温
    なし
    消毒
    なし
    循環
    なし
    入浴剤
    なし
    × × ×
    ※源泉温度が低く湧出量が少ないため、衛生管理の都合上、加温・循環ろ過を使用している
    ※1時間のうち45分間が循環のみだが、15分間は新しい温泉を同時に湯舟に注いでいる(源泉かけ流し・循環ろ過併用型)
    ※基本的に加水なしの源泉100%だが、湯の入替え時に敷地内の湧き水を数%使用している
    源泉率 ほぼ100%
    湯の入替 週に1回
    源泉の湧出状況 動力揚湯の自家源泉(地下500mからボーリングして汲み上げる)
    源泉から湯舟までの距離 100m程度(敷地内で湧出)
    引湯方法 パイプで引湯
    温度の調整方法 加温して調整
    飲泉 不可
    源泉かけ流し風呂 無し

    温泉成分表 温泉分析書

    泉質名 弱アルカリ性単純温泉(低張性 弱アルカリ性 低温泉)
    旧泉質名:単純温泉
    湯の色 ほとんど無色透明無色透明
    湯の香り 無臭
    溶存物質 404mg/kg(ガス性のものを除く成分①+②+③の合計)
    泉温 25.4℃
    pH値 8.4(弱アルカリ性)
    湧出量 約60リットル/分

    一人あたりの温泉利用量(湧出量/収容人数) :約0.447リットル/人(最大収容人数134人)
    ※源泉かけ流しの必要条件・浴槽管理に必要な温泉量は、入湯客1人当たり1リットル/分以上(「源泉湯宿」より引用)

    温泉の成分(源泉1kg中に含有する分量)

    陽イオン構成円グラフ
    ①陽イオン ミリグラム ミリバル ミリバル%
    ナトリウムイオン(Na+ 101.0 4.39 87.10
    カルシウムイオン(Ca2+ 4.2 0.21 4.17
    カリウムイオン(K+ 4.1 0.10 1.98
    マグネシウムイオン(Mg2+ 4.0 0.33 6.55
    鉄(Ⅲ)イオン(Fe3+ 0.2 0.01 0.20
    計① 113.5 5.04 100.00
    陰イオン構成円グラフ
    ②陰イオン ミリグラム ミリバル ミリバル%
    硫酸イオン(SO42- 106.8 2.22 45.96
    塩化物イオン(Cl- 48.8 1.38 28.57
    炭酸水素イオン(HCO3- 46.4 0.76 15.73
    炭酸イオン(CO32- 13.2 0.44 9.11
    ふっ化物イオン(F- 0.6 0.03 0.62
    リン酸イオン(HPO42- 0.2 0.00 0.00
    計② 216.0 4.83 100.00
    ③非解離成分 ミリグラム ミリモル
    メタけい酸(H2SiO3 74.4 0.95
    メタほう酸(HBO2 0.50 0.01
    計③ 74.90 0.96
    溶存ガス成分 ミリグラム ミリモル
    遊離二酸化炭素(CO2 0.30 0.01
         
    計④ 0.30 0.01
    その他微量成分
    アルミニウムイオン:0.01mg/kg、総ヒ素:0.006mg/kg  アンモニウムイオン、マンガンイオン、カドミウムイオン、鉛イオン、銅イオン、亜鉛イオン及び総水銀 検出せず

    のマークがついているところは、「泉質名」に関わる成分と、「温泉」「療養泉」の資格条件になる成分です。


    この泉質ならではの適応症(平成26年7月1日改定)

    自律神経不安定症、不眠症、うつ状態

    浴用の一般的適応症(平成26年7月1日改定)

    筋肉若しくは関節の慢性的な痛み又はこわばり(関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、神経痛、五十肩、打撲、捻挫などの慢性期)、運動麻痺における筋肉のこわばり、冷え性、末梢循環障害、胃腸機能の低下(胃がもたれる、腸にガスがたまるなど)、軽症高血圧、耐糖能異常(糖尿病)、軽い高コレステロール血症、軽い喘息又は肺気腫、痔の痛み、自律神経不安定症、ストレスによる諸症状(睡眠障害、うつ状態など)、病後回復期、疲労回復、健康増進

    この泉質ならではの浴用の禁忌症(平成26年7月1日改定)

    なし

    浴用の一般的禁忌症(平成26年7月1日改定)

    病気の活動期(特に熱のあるとき)、活動性の結核、進行した悪性腫瘍又は高度の貧血など身体衰弱の著しい場合、少し動くと息苦しくなるような重い心臓又は肺の病気、むくみのあるような重い腎臓の病気、消化管出血、目に見える出血があるとき、慢性の病気の急性増悪期

    飲用の適応症

    不可 ※保健所に飲用申請を不提出

    分析日(上記の温泉成分表は下記機関の調査データより引用)

    令和5年7月26日(一財)北海道薬剤師会 公衆衛生検査センター

    • ※適応症・禁忌症に関しては、平成26年7月の改正の「鉱泉分析法指針」に準拠しています。
    • ※宿よりデータを提供して頂きました。

    「温泉」の資格20項目と「療養泉」の資格8項目

    条件/成分(1kg中の割合)
    ※ひとつでも条件をクリアすれば「温泉」「療養泉」
    A【温泉法】
    「温泉」の条件(規定値)
    B【鉱泉分析法指針】
    「療養泉」の条件(規定値)
    1 温度(泉源から採取される時点) 25℃以上
    2 溶存物質(ガス性のものを除く) 総量1000mg以上
    3 遊離二酸化炭素(遊離炭酸) (CO2 250mg以上 1000mg以上(二酸化炭素泉)
    4 リチウムイオン(Li+ 1mg以上
    5 ストロンチウムイオン(Sr2+ 10mg以上
    6 バリウムイオン(Ba2+ 5mg以上
    7 総鉄イオン[Fe2+(鉄(Ⅱ)イオン/フェロイオン)+Fe3+(鉄(Ⅲ)イオン/フェリイオン)] 10mg以上 20mg以上(含鉄泉)
    8 マンガン(Ⅱ)イオン(第一マンガンイオン)(Mn2+ 10mg以上
    9 水素イオン(H+ 1mg以上 1mg以上(酸性泉)
    10 臭化物イオン(Br- 5mg以上
    11 よう化物イオン(I- 1mg以上 10mg以上(含よう素泉)
    12 ふっ化物イオン(F- 2mg以上
    13 ひ酸水素イオン(ヒドロひ酸イオン)(HAsO42- 1.3mg以上
    14 メタ亜ひ酸 (HAsO2 1mg以上
    15 総硫黄 (S) [HS-(硫化水素イオン)+ S2O32-(チオ硫酸イオン)+ H2S(遊離硫化水素)] 1mg以上 2mg以上(硫黄泉)
    16 メタほう酸(HBO2 5mg以上
    17 メタけい酸(H2SiO3 50mg以上
    18 炭酸水素ナトリウム(重炭酸ソーダ)(NaHCO3 340mg以上
    19 ラドン(Rn) 20ナノキューリー以上
    20×10-10Ci(キューリー)以上
    20(20百億分の1キューリー単位)以上
    =74Bq(ベクレル)/5.5マッヘ以上
    30ナノキューリー以上(放射能泉)
    30×10-10Ci(キューリー)以上
    30(百億分の1キューリー単位)以上
    =111Bq(ベクレル)/8.25マッヘ以上
    20 ラジウム塩(Raとして) 10-8mg以上
    1億分の1㎎以上
    この温泉・療養泉の資格条件 クリア数 2 1
    合計 3 ポイント

    ※日本における「温泉」と呼ばれる条件をポイント数で表しました。

    温泉の言い伝え/その他

    伝承による効能

    この湯に浸かった歴史上の人物

    この湯に浸かった著名人

    作家・椎名誠、ミュージシャン・松山千春、俳優・大泉洋、元大関・小錦、プロゴルファー・石川遼など、多数の著名人が訪れている

    温泉の解説

    「おたる宏楽園」は敷地内に自家源泉を所有している。自家源泉のメリットは、湧出口から湯船までの距離が近いため、源泉が湯船に注がれるまでに不純物が交じる確率が減り、なおかつ温泉が新鮮なのである。源泉井戸から湯船が遠ければ遠いほど、温泉成分の劣化は進む。自家源泉を保有しているかどうかは、温泉好きにとっては見逃せないポイントだ。

    敷地内に広がる日本庭園は、夜にはライトアップされる。日本庭園を眺めながらの湯浴みは、転地効果が得られそうだ。転地効果とは普段過ごしている場所から離れると精神的にリフレッシュできること。ただ移動するだけでも転地効果は作用するが、普段目にしないような景色であるほど効果が高い。

    泉質は「弱アルカリ性単純温泉」。
    溶存物質の量は404mg/kgで比較的少なめ。源泉1kgあたりの溶存物質の量が1g(1,000mg)未満の温泉は単純温泉と分類される。溶存物質量が少ないため、肌への刺激が小さい「優しい温泉」であると言える。
    それゆえ「単純温泉」の一番の良さは、毎日じっくりと湯浴みができる点だ。

    溶存物質1,000mg/kg以上の塩化物泉や硫酸塩泉は、含有成分量によるが、人によっては毎日湯浴みするには少しきついと思われる方もいるだろう。また、湯あたりをする人もいるだろう。 ところが、単純温泉はそれに当てはまらない。日本で「名湯」と呼ばれる温泉に、単純温泉が多いのは、このことも理由のひとつかもしれない。

    また、溶存物質1,000mg/kg未満は単純温泉であるというルールを、人間が勝手に決めたわけであるが、自然の法則はもっと複雑なものとも言える。つまり、溶存物質が999mg/kgの単純温泉と、1,000mg/kgちょうどの塩化物泉に、どれくらいの違いがあるかという事なのだ。
    1,000mg/kg未満は単純温泉と、ひとくくりで説明されてしまうと、その単純温泉の本当の特徴は語れない。 そこで、温泉分析書を見ると、「おたる宏楽園」の温泉の溶存物質が、仮に1,000mg/kg以上あった場合、「ナトリウム―硫酸塩・塩化物泉」となる。つまり、「ナトリウム―硫酸塩泉」(旧泉質名:芒硝泉)と、「ナトリウム―塩化物泉」(旧泉質名:弱食塩泉)の2つの泉質を持つ事になる。「ナトリウム―硫酸塩泉」は、コラーゲンの生成から肌の新陳代謝を促し、別名「若返りの湯」と呼ばれる。「ナトリウム―塩化物泉」は、湯上り後に、塩分が肌にベールのようにまとい、汗腺を塞ぐ事で発汗のスピードを遅くさせる事で、保温効果を持続させるので「熱の湯」と呼ばれる。また「硫酸塩泉」「塩化物泉」の共通の別名で「傷の湯」というのもある。このように、単純温泉は、温泉分析書をよく見なければ、その本来の温泉パワーが分からないという事なのだ。

    単純温泉の泉質別適応症は自律神経不安定症不眠症うつ状態。これらは全て精神面に関する適応症で、これは単純温泉が、刺激が少なく優しい温泉があるがゆえに、リラックス効果が他の温泉よりも優れているからだ。よって、老若男女問わず、ゆっくりと湯浴みができる。
    単純温泉は溶存物質の量が少ないといっても、市販の入浴剤を家庭で使用している場合よりも何倍も濃いという事は明記しておきたい。刺激が小さいため脳卒中のリハビリなどにも利用されることがあり、そのため「脳卒中の湯」「神経痛の湯」とも言われることがある。

    さらに、弱アルカリ性(pH8.4)であることにも注目しよう。一般的に人間の肌は弱酸性であるので、この温泉に浸かると温泉と肌表面が反応し、ツルツルトロトロした肌触りに感じられる。この肌触りは皮膚表面の古い角質が溶けることにより発生する。湯上がりにはツルっとした肌に仕上がっているだろう。アルカリ性であることは「美肌の湯」と呼ばれる条件のひとつである。

    泉質名に現れていない成分にも注目。メタけい酸が源泉1kgあたり74.4mg/kgと、温泉の資格の基準値(50mg/kg)をクリアしている。メタけい酸は天然の保湿成分で、一部の化粧水の原料として使われることがある。保湿作用があるので湯上がりに肌がしっとりとするのだ。アルカリ性成分により肌の余分な角質が取れたところに、陰イオンに含まれるナトリウムイオンと非解離成分のメタけい酸が、保湿効果をもたらす。この温泉は1回の入浴で2度嬉しい温泉なのである。

    「おたる宏楽園」の源泉は湧出時の温度が低い(25.4℃)ため、湯船の中の温泉は加温されている。加温することは、そもそも温泉成分を劣化させるなどの影響はほとんどない。
    さらに源泉かけ流し至上主義の人には申し訳ないが、浴槽全体が1時間以内に入れ替わる温泉量をかけ流ししている温泉宿は、全国で3%以下とも言われている。ここで言いたいのは、必要な温泉の量があって、かけ流しがされているのはいいが、それ以外(温泉量が乏しいのに、循環ろ過・消毒せず、かけ流しをしている湯船)は衛生的に心配なのである。 「おたる宏楽園」は、もともとの温泉の湧出量が少ないため、(新しい温泉を注ぎつつ)循環ろ過・塩素消毒が施されている。不特定多数が入浴する湯船では、こちらのほうが安心できる。それでも、1日2~3回転以上は新しい温泉に入れ替わるぐらいの湯量は湯船に注がれている。

    この宿の魅力は温泉だけでなく、日本庭園や充実の料理、客室露天風呂やフィンランド式サウナなど枚挙に暇がないが、これは宿が提供するサービス全てに「おもてなし」が行き届いているということ。 温泉は肌への刺激が少ないため入浴する人を選ばず、衛生面も安心。まるで温泉もこの宿の「おもてなし」の精神を現しているかのようだ。

    大浴場「岩の湯」の露天風呂 大浴場「森の湯屋」の露天風呂
    大浴場「岩の湯」の露天風呂 大浴場「森の湯屋」の露天風呂
    大浴場「岩の湯」の露天風呂は自然石をレイアウトされていて、野趣あふれる雰囲気が見事。2つの浴槽があり、足湯も設けられている。内風呂には岩盤浴も設置されている。 大きな浴槽は眼下に日本庭園が広がっていて、開放感が抜群。季節によっては耳をすますとカエルの鳴き声などが聞こえてきて、自然と一体化しているような感覚が得られる。
    貸切風呂「こかげのいで湯」 和洋室タイプの特別室「きり」の客室露天風呂
    和洋室タイプの特別室「きり」の客室露天風呂 貸切風呂「こかげのいで湯」
    この浴槽は元々別館の大浴場をリニューアルしたもので、貸切風呂にして広さは圧巻。大きな窓を開けば半露天の趣きになる。眼下にこの宿自慢の日本庭園を眺めることができる 緑豊かな庭園に面しており、四季折々に風景を楽しめる。特に冬場はイルミネーションの演出もされるのでロマンティックな雰囲気が漂う。オープンテラスの露天風呂は、開放感が抜群で贅沢そのもの。

    宿レポート

    小樽市は、北海道の中では、比較的温暖な地とされる。小樽の市街地から、クルマで10分ほどの距離にある小樽朝里川温泉に「おたる宏楽園」がある。
    街中にありながら、8千坪の広大な敷地に、手入れの行き届いた庭園が広がり、なかなかの存在感を醸し出している。園内の樹木は樹齢100年近いものが多く、種類も豊富だ。敷地内に入ると、エントランスへ繋がる、まっすぐ一本道の舗道があり、いわゆる桜並木となっていた。それは、例年季節になると、小樽の桜の名所と言われるほど、地元では有名なスポットとなっているという。
    2016年にはリニューアルオープンを果たした。リニューアル後は、札幌などの地元客から支持を維持しつつ、本州からの客や、中国・台湾・韓国などの近隣国、タイ・インドネシア・フィリピンからのインバウンド客が急激な伸びを示している。北米・ヨーロッパ圏からの客数も、増加傾向だ。
    海外のお客に人気なのは、この宿を知れば、なんとなく分かるような気がする。ここに「北海道らしさ」と、「日本旅館の良さ」が、同居しているからだ。
    広大な庭園や海の幸満載の料理はまさに北海道を表現しているし、落ち着いた雰囲気の客室と良質の温泉は、日本の温泉旅館というエッセンスが充分に詰め込まれている。この宿ならではの、日本庭園を愛でながらの湯浴みは、北海道らしい澄んだ空気と相まって、贅沢な癒しの時間へと誘ってくれるはずだ。 大事な人との記念日旅行にもいい。
    この宿を一言でいうなら「マジメ」な宿。こんなストレートな宿がまだあったのか・・・とホッとさせられる。それは宿泊客のほとんどが感じ取れるかもしれない。 創業者である米山清作氏は、何も無かった土地を、ひとつひとつ開拓し、建物を作り、温泉を掘り、そして、どのようにすればお客様が来てくれるか、何をすればお客様が喜んでいただけるか・・・・・と常に真摯に考えていたという。さらに、この土地で仕事ができるという感謝の念を忘れなかった。その精神が、今でもこの宿には引き継がれているように感じた。
    宿泊レポートはコチラ

    料金データ

    1泊2食料金 ¥22,310~(税別)
    1泊朝食料金 設定なし
    素泊り 設定なし
    一人泊 設定なし
    宿泊時の貸切風呂料金 ¥2,000(税別)(45分)
    日帰り 大人¥741 子供¥371 (税別) 土曜/日曜/祭日のみ
    日帰り貸切温泉 ¥2,000(税別)(45分) ※前日までの予約制

    宿データ

    創業 昭和32年
    チェックイン 15:00
    チェックアウト 11:00
    宿の立地環境 庭園
    部屋数 全35室
    収容人数 134名
    駐車場 30台
    施設 ラウンジ・茶室・エステルーム・喫煙室・宴会場
    インターネット Wi-Fi対応
    バリアフリー 対応
    シャワー付きトイレ 完備

    交通アクセス

    電車 ●JR新千歳空港駅より 小樽行快速エアポートで約80分→JR小樽築港駅 下車後、タクシー利用で約10分
    ●JR札幌駅より 小樽行快速列車で約30分→JR小樽築港駅 下車後、タクシー利用で約10分
    送迎 なし
    クルマ 新千歳空港から約60分(道央自動車道千歳IC-朝里ICまで)
    札幌から約40分(札樽自動車道経由朝里ICまで)
    札樽自動車道・朝里ICより約1分
    住所 北海道/小樽朝里川温泉/おたる宏楽園
    〒047-0152 北海道小樽市新光5丁目18番2号 TEL:0134-54-8221

    Google マップ

    データ制作
    2023/04/17

    運営会社

    温泉コム株式会社
    〒192-0063 東京都八王子市元横山町2-5-2 リビングステージ元横山301

    ※メディアへの素材提供、掲載のご依頼はこちらへお問い合わせください。

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