旅館大沼
共同源泉「唐竹の湯」自家源泉「大沼の湯」はコチラ
Ryokan Ohnuma
ナトリウム-炭酸水素塩 ・塩化物泉 | pH |
|
sodium - hydrogen carbonate・chloride springs | ||
(低張性・中性・高温泉) | ||
旧泉質名:含食塩-重曹泉 |
こんな人に最適
- 美肌を求める方
- 乾燥肌の方
- 冷え性の方
- 住所
- 〒989-6811 宮城県大崎市鳴子温泉字赤湯34
- TEL
- 0229-83-3052
源泉 | 利用状況 | |
---|---|---|
湧出状況 |
温泉力 チャート(5段階評価)
水素イオン濃度 (pHペーハー)
- 一言コメント
- 肌のスベスベ感と湯あがりのポカポカ感
温泉スペック
①メンタル回復 | ②不眠症 | ③血行促進 | ④冷え性 | ⑤ドライスキン |
⑥きりきず | ⑦皮膚病 | ⑧アトピー対策 | ⑨胸やけ | ⑩胃腸の不調 |
⑪便秘 | ⑫生活習慣病 | ⑬糖尿病 | ⑭痛風 | ⑮メタボ対策 |
⑯胆道系の不安 | ⑰貧血 | ⑱リウマチ | ⑲脊椎の痛み | ⑳免疫力アップ |
- ※注①・・・泉質別適応症に、自律神経不安定症、うつ状態がある泉質(単純温泉・塩化物泉・硫酸塩泉・二酸化炭素泉)。
- ※注③・・・泉質別適応症に、末梢循環障害がある泉質(塩化物泉・炭酸水素塩泉・二酸化炭素泉・硫化水素型の硫黄泉)。
- ※注④・・・泉質別適応症に、冷え性がある泉質(塩化物泉・炭酸水素塩泉・硫酸塩泉・二酸化炭素泉)と含鉄泉。
- ※注⑦・・・泉質別適応症に、皮膚乾燥症、アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、表皮化膿症、慢性湿疹がある泉質(塩化物泉・炭酸水素塩泉・硫酸塩泉・酸性泉・硫黄泉)。
- ※注⑨・・・飲用の泉質別適応症に、逆流性食道炎がある泉質(炭酸水素塩泉)。
- ※注⑩・・・飲用の泉質別適応症に、萎縮性胃炎、胃十二指腸潰瘍がある泉質(塩化物泉・炭酸水素塩泉)。
- ※注⑪・・・飲用で、塩化物泉と硫酸塩泉。
- ※注⑫・・・泉質別適応症に、高コレステロール血症、糖尿病、痛風がある泉質(浴用で、酸性泉・放射能泉/飲用で、炭酸水素塩泉・含よう素泉・硫黄泉)。
- ※注⑮・・・飲用の泉質別適応症に、高コレステロール血症がある泉質(硫酸塩泉・含よう素泉・硫黄泉)。
- ※注⑱⑲・・・泉質別適応症に、関節リウマチ、剛直性脊椎炎がある泉質(放射能泉)。
- ※注⑳・・・放射能泉。
美肌の湯 6要素
3要素適合
クレンジング・なめらか効果 | シワ防止・蘇生効果 | 美白・シミ予防効果 |
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炭酸水素塩泉 | 硫酸塩泉 | 硫黄泉 |
角質除去・つるすべ効果 | しっとり・保湿効果 | コーティング・保湿効果 |
(弱)アルカリ性の温泉 | メタけい酸(100mg/kg以上) | 塩化物泉 |
- ※「四大美人泉質」は「炭酸水素塩泉」「硫酸塩泉」「硫黄泉」「(弱)アルカリ性単純温泉」と言われています。
- ※メタけい酸が、100mg/kg以上含有している温泉は、保湿効果が優れ、「美肌の湯」と言われています。
- ※「塩化物泉」は塩分パックで肌をコーティングする事で、保温・保湿効果と同時に、温泉成分をキープしてくれます。角質が除去された「美人の湯」の後に入る「仕上げの湯」とも呼ばれています。
湯ざわり(入浴時)感触メーター(5段階評価)
つるつる | とろとろ | ||||||||||
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さらさら | もちもち | ||||||||||
しゅわしゅわ | ぴりぴり | ||||||||||
「母里(もり)の湯」で判定 |
湯あがり(入浴後)感触メーター(5段階評価)
すべすべ | かさかさ | ||||||||||
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さらさら | ぺたぺた | ||||||||||
しっとり | ぽかぽか | ||||||||||
「母里(もり)の湯」で判定 |
露天風呂からの眺望メーター(5段階評価)
眺望 | 庭木 |
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浴場名 | 貸切露天風呂「母里(もり)の湯」 |
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評価 2 |
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源泉の利用状況
加水 なし |
加温 なし |
消毒 なし |
循環 なし |
入浴剤 なし |
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○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
※すべての浴槽が源泉100%かけ流し ※「母里(もり)の湯」「薬師千人風呂」「石割の湯」「ふかし風呂」にてこの源泉を利用(他の浴槽は自家源泉「大沼の湯」を使用している) ※「薬師千人風呂」のみ、自家源泉「大沼の湯」と共同源泉「唐竹の湯」を混合している。 |
源泉率 | 100% | ||||
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湯の入替 | 1日1回(薬師千人風呂のみ週に数回) | ||||
源泉の湧出状況 | 動力揚湯の共同源泉 | ||||
源泉から湯舟までの距離 | 数百メートル(「旅館弁天閣」付近で湧出) | ||||
引湯方法 | パイプで引湯 | ||||
温度の調整方法 | 湯量を調節して調整 | ||||
飲泉 | 不可 | ||||
源泉かけ流し風呂 | すべてのお風呂 |
温泉成分表 温泉分析書
泉質名 |
共同源泉「唐竹の湯」 自家源泉「大沼の湯」はコチラ ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉(低張性・中性・高温泉)旧泉質名:含食塩-重曹泉 |
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湯の色 | 無色透明で、濁りほんどなし |
湯の香り | 木材臭 |
溶存物質 | 1303.5mg/kg(ガス性のものを除く成分①+②+③の合計) |
泉温 | 66.4℃ |
pH値 | 7.4(中性) |
湧出量 | 不明 引き湯(この宿の使用量: 約30リットル/分) 一人あたりの温泉利用量(湧出量/収容人数) :約0.6リットル/人(最大収容人数50人) |
温泉の成分(源泉1kg中に含有する分量)
①陽イオン | ミリグラム | ミリバル | ミリバル% |
---|---|---|---|
ナトリウムイオン(Na+)★ | 269.7 | 11.73 | 84.03 |
カルシウムイオン(Ca2+) | 24.7 | 1.23 | 8.81 |
カリウムイオン(K+) | 18.7 | 0.48 | 3.44 |
マグネシウムイオン(Mg2+) | 4.5 | 0.37 | 2.65 |
アンモニウムイオン(NH4+) | 1.9 | 0.11 | 0.79 |
リチウムイオン(Li+) | 0.3 | 0.04 | 0.29 |
亜鉛イオン(Zn2+) | 0.3 | 0.00 | 0.00 |
マンガンイオン(Mn2+) | 0.2 | 0.00 | 0.00 |
鉄(Ⅱ)イオン(Fe2+) | 0.2 | 0.00 | 0.00 |
ストロンチウムイオン(Sr2+) | - | - | - |
アルミニウムイオン(Al3+) | - | - | - |
鉄(Ⅲ)イオン(Fe3+) | - | - | - |
銅イオン(Cu2+) | - | - | - |
計① | 320.5 | 13.96 | 100.00 |
②陰イオン | ミリグラム | ミリバル | ミリバル% |
---|---|---|---|
炭酸水素イオン(HCO3-)★ | 565.6 | 9.27 | 63.36 |
塩化物イオン(Cl-)★ | 104.8 | 2.96 | 20.23 |
硫酸イオン(SO42-) | 113.4 | 2.36 | 16.13 |
りん酸1水素イオン(HPO42-) | 1.1 | 0.02 | 0.14 |
硫化水素イオン(HS-) | 0.7 | 0.02 | 0.14 |
ふっ化物イオン(F-) | 0.1 | 0.00 | 0.00 |
よう化物イオン(I-) | 0.1 | 0.00 | 0.00 |
水酸イオン(OH-) | 0.0 | 0.00 | 0.00 |
硫黄イオン(S2-) | 0.0 | 0.00 | 0.00 |
硫酸水素イオン(HSO4-) | 0.0 | 0.00 | 0.00 |
りん酸2水素イオン(H2PO4-) | 0.0 | 0.00 | 0.00 |
メタ亜ひ酸イオン(ASO2-) | 0.0 | 0.00 | 0.00 |
炭酸イオン(CO32-) | 0.0 | 0.00 | 0.00 |
けい酸水素イオン(HSiO3-) | 0.0 | 0.00 | 0.00 |
メタほう酸イオン(BO2-) | 0.0 | 0.00 | 0.00 |
チオ硫酸イオン(S2O32-) | - | - | - |
臭素イオン(Br-) | - | - | - |
計② | 785.8 | 14.63 | 100.00 |
③非解離成分 | ミリグラム | ミリモル | |
---|---|---|---|
メタけい酸(H2SiO3)★ | 180.80 | 2.31 | |
メタほう酸(HBO2)★ | 16.20 | 0.38 | |
メタ亜ひ酸(HASO2) | 0.2 | 0.00 | |
計③ | 197.20 | 2.69 |
溶存ガス成分 | ミリグラム | ミリモル |
---|---|---|
遊離二酸化炭素(CO2) | 77.00 | 1.75 |
遊離硫化水素(H2S) | 0.3 | 0.01 |
計④ | 77.30 | 1.76 |
その他微量成分 | |||
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総ヒ素:0.13mg/kg、総水銀:0.0005mg/kg未満、鉛:0.01mg/kg未満、カドミウム:0.002mg/kg未満 |
★のマークがついているところは、「泉質名」に関わる成分と、「温泉」「療養泉」の資格条件になる成分です。
この泉質ならではの適応症(平成26年7月1日改定)
きりきず、末梢循環障害、冷え性、皮膚乾燥症、うつ状態
浴用の一般的適応症(平成26年7月1日改定)
筋肉若しくは関節の慢性的な痛み又はこわばり(関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、神経痛、五十肩、打撲、捻挫などの慢性期)、運動麻痺における筋肉のこわばり、冷え性、末梢循環障害、胃腸機能の低下(胃がもたれる、腸にガスがたまるなど)、軽症高血圧、耐糖能異常(糖尿病)、軽い高コレステロール血症、軽い喘息又は肺気腫、痔の痛み、自律神経不安定症、ストレスによる諸症状(睡眠障害、うつ状態など)、病後回復期、疲労回復、健康増進
この泉質ならではの浴用の禁忌症(平成26年7月1日改定)
なし
浴用の一般的禁忌症(平成26年7月1日改定)
病気の活動期(特に熱のあるとき)、活動性の結核、進行した悪性腫瘍又は高度の貧血など身体衰弱の著しい場合、少し動くと息苦しくなるような重い心臓又は肺の病気、むくみのあるような重い腎臓の病気、消化管出血、目に見える出血があるとき、慢性の病気の急性増悪期
飲用の適応症
不可
【参考】この泉質ならではの「飲用」の適応症 ※当施設では保健所の飲用許可を取得していないので飲めません。
胃十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、耐糖能異常(糖尿病)、高尿酸血症(痛風)
分析日(上記の温泉成分表は下記機関の調査データより引用)
平成25年10月8日(衛生試験センター)
- ※適応症・禁忌症に関しては、平成26年7月の改正の「鉱泉分析法指針」に準拠しています。
- ※宿よりデータを提供して頂きました。
「温泉」の資格20項目と「療養泉」の資格8項目
条件/成分(1kg中の割合) ※ひとつでも条件をクリアすれば「温泉」「療養泉」 |
A【温泉法】 「温泉」の条件(規定値) |
B【鉱泉分析法指針】 「療養泉」の条件(規定値) |
|
---|---|---|---|
1 | 温度(泉源から採取される時点) | 25℃以上 | |
2 | 溶存物質(ガス性のものを除く) | 総量1000mg以上 | |
3 | 遊離二酸化炭素(遊離炭酸) (CO2) | 250mg以上 | 1000mg以上(二酸化炭素泉) |
4 | リチウムイオン(Li+) | 1mg以上 | ― |
5 | ストロンチウムイオン(Sr2+) | 10mg以上 | ― |
6 | バリウムイオン(Ba2+) | 5mg以上 | ― |
7 | 総鉄イオン[Fe2+(鉄(Ⅱ)イオン/フェロイオン)+Fe3+(鉄(Ⅲ)イオン/フェリイオン)] | 10mg以上 | 20mg以上(含鉄泉) |
8 | マンガン(Ⅱ)イオン(第一マンガンイオン)(Mn2+) | 10mg以上 | ― |
9 | 水素イオン(H+) | 1mg以上 | 1mg以上(酸性泉) |
10 | 臭化物イオン(Br-) | 5mg以上 | ― |
11 | よう化物イオン(I-) | 1mg以上 | 10mg以上(含よう素泉) |
12 | ふっ化物イオン(F-) | 2mg以上 | ― |
13 | ひ酸水素イオン(ヒドロひ酸イオン)(HAsO42-) | 1.3mg以上 | ― |
14 | メタ亜ひ酸 (HAsO2) | 1mg以上 | ― |
15 | 総硫黄 (S) [HS-(硫化水素イオン)+ S2O32-(チオ硫酸イオン)+ H2S(遊離硫化水素)] | 1mg以上 | 2mg以上(硫黄泉) |
16 | メタほう酸(HBO2) | 5mg以上 | ― |
17 | メタけい酸(H2SiO3) | 50mg以上 | ― |
18 | 炭酸水素ナトリウム(重炭酸ソーダ)(NaHCO3) | 340mg以上 | ― |
19 | ラドン(Rn) | 20ナノキューリー以上 20×10-10Ci(キューリー)以上 20(20百億分の1キューリー単位)以上 =74Bq(ベクレル)/5.5マッヘ以上 |
30ナノキューリー以上(放射能泉) 30×10-10Ci(キューリー)以上 30(百億分の1キューリー単位)以上 =111Bq(ベクレル)/8.25マッヘ以上 |
20 | ラジウム塩(Raとして) | 10-8mg以上 1億分の1㎎以上 |
― |
この温泉・療養泉の資格条件 クリア数 | 5 | 2 | |
合計 7 ポイント |
温泉の言い伝え/その他
伝承による効能
皮膚を滑らかにする、神経痛、リュウマチ、術後の回復
この湯に浸かった歴史上の人物
仙台藩主・伊達家(江戸時代にはこの地に伊達家専用の「御殿場」があった)
この湯に浸かった著名人
日本文学者・ロバート・キャンベル、写真家・荒木経惟(アラーキー)、音楽家・坂田明、お笑い芸人・又吉直樹
温泉の解説
「旅館大沼」には、決して大きくはない建物の中に、7つもの内湯が点在している。湯治宿の風情を存分に味わえる、どれも捨てがたい風呂だが、とりわけ紹介しておきたいのが、混浴の内湯である「薬師千人風呂」だ。タイルに描かれた天子の壁画に囲まれた、その名の通りこの宿いちばんの大きな浴場となっている。いまの時代にはなかなかそぐわなくなり、ひとつまたひとつと消えていく混浴文化だが、湯治場である東鳴子にはやはり混浴の湯がしっくりくる。男女の別を時間で区切るのではなく、広い風呂は性別問わず共有するのがいかにも湯治場らしいではないか。
こちらに注がれているのが、東鳴子の共同源泉「唐竹の湯(通称)」だ。泉源の真上に浴槽がある足元湧出という訳ではないが、湯口は浴槽の底に設けられており、空気に触れることなく新鮮な湯で満たされるのが湯治宿ならではだ。
温泉は、空気に触れた瞬間からその鮮度が失われていく。その点、浴槽の底から注入する方式ならば最高の鮮度のまま湯が供される。「薬師千人風呂」は、東鳴子の共同源泉をベストの状態で味わえる風呂なのだ。そのお湯が循環せずにかけ流されているのは、言わずもがなである。
自家源泉である「大沼の湯」が「ナトリウム-炭酸水素塩泉」、つまりピュアな重曹泉であるのに対し、こちらの共同源泉は「ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物温泉」。pH7.4で、自家源泉と同様中性となる。
炭酸水素塩・塩化物泉の泉質別適応症は、きりきず、末梢循環障害、冷え性、皮膚乾燥症、そして、塩化物泉が入ることで、うつ状態も加わる。
含有成分的には大きな差があるわけではなく、肌ざわりにさほどの違いはないものの、それでも2つの源泉の浴感の違いははっきりと感じられるだろう。
炭酸水素塩泉の特徴である、角質を乳化させ肌をなめらかに整える「クレンジング効果」だけでなく、塩分が肌を覆って肌を温める塩化物泉の「保温効果」を併せ持つ。つまり、爽やかな湯上がり感でありながらも湯冷めしにくく、肌をしっかりと覆い守る「しっとり効果」までもが、ひとつの湯で期待できるのがこの共同源泉の湯のメリットだ。さらに180.8mg/kgと多量のメタけい酸が含まれている。肌のみずみずしさを守って潤いを与えてくれる、これぞまさに最高レベルの「美肌の湯」と評価できるであろう。
さて、知名度の高い鳴子温泉ではあるが、小規模旅館の多い湯治場であるがゆえ、フォトジェニックな露天風呂にはなかなかめぐり会うことができない。そんな中、鳴子で一番絵になる露天風呂のひとつが、ここ大沼の貸切庭園風呂「母里(もり)の湯」だろう。混浴内湯の「薬師千人風呂」と並び、「旅館大沼」のもう一方のアイコンであり、東鳴子を象徴する風呂として、メディア等でも頻繁に紹介される。桜で覆われる春、新緑が眩しい初夏、紅葉の秋、雪降る厳冬と、四季を通じて鳴子自然に包まれながら湯に浸かる。貸切風呂なので、誰にも邪魔されることなくプライベートな時間を、自然と一体となって思う存分味わえる。
この風呂では「快浴洗心」の境地を楽しんで欲しいと湯守は言う。「心を洗う」場であるから、この風呂に石けん類は置かれていない。他のお風呂でカラダを清めてから利用しよう。
純粋に湯浴みを楽しみ、精神の洗濯をする。それこそが湯治場の醍醐味であろう。
庭園貸切露天風呂「母里(もり)の湯」 | 混浴大浴場「薬師千人風呂」 |
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旅館から徒歩10分ほどの離れに位置する。お風呂の他にも山荘や茶室を備えており、四季を感じることができる。自然の中で大きな湯船を貸切できるということで、最も人気のお風呂である。なるべく早く予約することをオススメする。 | 旅館大沼の象徴とも言える、混浴大浴場。大きな湯船の壁面には画家・高橋典子さんによる、何体もの天女が描かれている。天女たちが、訪れる入浴客の気持ちをゆっくりと開放し、くつろがせてくれるという。このお風呂だけ、自家源泉と共同源泉を混ぜて使っている。 |
内庭足湯露天風呂「石割の湯」 | 芳香浴「ふかし風呂」 |
足湯専用の大浴場。眺望は旅館大沼の庭園だ。冬は雪景色など、四季を感じることができる。全身浴に少し疲れたら、足湯で休憩すると良いだろう。足湯だけでも、血行促進など、様々な健康増進効果が期待できる。 | 床下に源泉を流し、床から伝わる熱でじっくりと体を温めるお風呂。旅館大沼独自の温熱療法だ。源泉が流れる音に耳を傾けつつ、アロマテラピー効果のある香りに包まれると、温まった体の内側から艶が出てくるようだ。 |
宿レポート
かつては湯治場として大いに繁栄した鳴子温泉郷だが、残念ながら現在には、かつての賑わいは残ってはいない。それでも、「旅館大沼」の五代目湯守である大沼伸治氏は、鳴子の湯治文化を伝え広めることにいまもなお熱心だ。
とはいえ、ただ古くからの湯治の形を継承しているわけではない。この宿では湯治を「TOJI」と表現し、時代のニーズに合わせたさまざまなスタイルを常に発信し続けている。温泉地でのリモートワークの推進や、アクティビティとしての農作業体験と温泉による保養を組み合わせたイベントなど、「旅館大沼」で体験できるのは、まさに現代型の湯治スタイルだ。
たとえば、自炊は煩わしいけれど、豪勢なお膳では重たすぎる。温泉でからだを癒しつつ、胃腸もしっかりと休めたい。そんな要求に応えてくれる「一汁三菜プラン」は、いかにもこの宿らしい選択肢だろう。発酵玄米や地物の野菜など、健康に配慮した献立は、自炊をすることなくバランスの取れた食事を提供してくれる。温泉だけでなく、水や食、空気など、周辺環境を含めそこで過ごす時間のすべてによって癒されるのが湯治だとするならば、そのサポートを現代のニーズに合わせて提案するのが「旅館大沼」だ。それはまさに、進化型の「TOJI」スタイルそのものであり、都会に住む人の多くが求めてやまない癒しのカタチだろう。人間が、人間らしさを取り戻すために、お湯の力を利用する。そのための「場」として、この宿はある。至れり尽くせりのおもてなしに癒しを求めるのではなく、能動的に自己の回復を目指す。そのような志向の人にこそ、ぜひ勧めたい宿だ。
宿泊レポートはコチラ
料金データ
1泊2食料金 | ¥9,680~ |
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1泊朝食料金 | 設定なし |
素泊り | ¥6,600~ |
一人泊 | ¥9,680~ |
宿泊時の貸切風呂料金 | 無料 |
日帰り | 大人¥500/子供¥300/未就学児¥100 |
日帰り貸切温泉 | 「母里(もり)の湯」1組40分¥2,000(税別) |
宿データ
創業 | 1910年 |
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チェックイン | 14:00 |
チェックアウト | 10:00 |
宿の立地環境 | 庭、民家 |
部屋数 | 全18室 |
収容人数 | 50名 |
駐車場 | 20台 |
施設 | 茶室・自炊用キッチン・ランドリー・山荘 |
インターネット | Wi-Fi対応 |
バリアフリー | 非対応 |
シャワー付きトイレ | 完備 |
交通アクセス
電車 | JR陸羽東線 鳴子御殿湯駅より徒歩5分。 |
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送迎 | あり |
クルマ | 東北道 古川ICより国道47号線で約30分。 |
住所 | 宮城県/東鳴子温泉/旅館大沼 〒989-6811 宮城県大崎市鳴子温泉字赤湯34 TEL:0229-83-3052 |
- データ制作
- 2021/05/14