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一般的な適応症と禁忌症、各泉質別の適応症と禁忌症をご紹介します。
Carbon dioxide springs
温泉水1kg中に、遊離二酸化炭素(遊離炭酸)(CO2)を1,000mg以上含有している温泉。
泉温は低い場合が多く、入浴するとカラダに炭酸ガスの気泡が付き、爽快感があるのが特徴。「泡の湯」と称される。ただし、泉温が高いものや加温をすると炭酸ガスが揮散する場合がある。
35℃前後の泉温の「二酸化炭素泉」に入浴すると、最初はひんやりと感じるが、皮膚に泡が付き始めると、じわじわとカラダが温まってくるのが分かる。二酸化炭素(炭酸ガス)が皮膚に吸収され、血管を拡張するため、血行が良くなるからだ。したがって、心臓に負担をかけずに血行を促すので「心臓の湯」と呼ばれる。
その血行促進作用は、きりきずの治癒が早まる効果をもたらす。二酸化炭素が皮膚を通じて吸収され、傷の周囲の血流を改善し、皮膚の細胞再生が促されるためである。
また、血管が拡張するため、入浴中に血圧が低下し、さらに血行改善に伴い、筋肉や関節の痛みを和らげる効果もある。同時に、リラクゼーション効果が高まることで自律神経が安定しやすくなり、温浴効果と血行促進により、心身の緊張がほぐれ、ストレスが軽減され、自律神経不安定症に効果をもたらす。
さらには、二酸化炭素が皮膚から吸収され血管が拡張する事は、末梢血管の血流の改善にも寄与する。それにより、冷え性や末梢循環障害の症状が緩和されるわけだ。
「二酸化炭素泉」を飲むと、炭酸の爽やかな咽越しを楽しめる。そして胃腸の動きが刺激され、消化機能が促進され、胃腸機能低下に役立つ。二酸化炭素が胃腸を軽く刺激し、消化酵素の分泌を助けるため、胃腸機能が改善されるからだ。
カラダに気泡が付くような「二酸化炭素泉」を体感したいなら、やはり「源泉かけ流し」方式に限る。視覚でも楽しめる泉質でもあるが、泉温が低い事が多いため、どちらかといえば、暖かい季節に人気の泉質と言える。だが冬場の長湯も捨てがたい。長時間入浴できるという事は、それだけ、皮膚から温泉の有効成分をたくさん取得できるという事。42℃以上の高温の名湯と呼ばれる“成分が濃い”温泉に入っても、3分が限度という人は多い。それであれば、心臓にも負担をかけない“ぬる湯” に長時間入るのも、有効な温泉浴と言える。
「二酸化炭素泉」は古い火山帯が多いヨーロッパでは数多く見られる。特に「飲泉」が非常にポピュラーになっている。日本はどちらかと言えば、活火山帯、新しい火山帯が多いため、この泉質は数少ない。「含鉄泉」「含よう素泉」「放射能泉」と並んで、希少泉質のひとつとなっている。
泉質別適応症 | 浴用 | きりきず、末梢循環障害、冷え性、自律神経不安定症 |
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飲用 | 胃腸機能低下 | |
泉質別禁忌症 | 浴用 | なし |
飲用 | なし |
一般的適応症 ※すべての泉質に関わる適応症。 |
浴用 | 筋肉若しくは関節の慢性的な痛み又はこわばり(関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、神経痛、五十肩、打撲、捻挫などの慢性期)、運動麻痺における筋肉のこわばり、冷え性、末梢循環障害、胃腸機能の低下(胃がもたれる、腸にガスがたまるなど)、軽症高血圧、耐糖能異常(糖尿病)、軽い高コレステロール血症、軽い喘息又は肺気腫、痔の痛み、自律神経不安定症、ストレスによる諸症状(睡眠障害、うつ状態など)、病後回復期、疲労回復、健康増進 |
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飲用 | ※飲用には一般的適応症はありません。 |
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一般的禁忌症 ※すべての泉質に関わる禁忌症。 |
浴用 | 病気の活動期(特に熱のあるとき)、活動性の結核、進行した悪性腫瘍又は高度の貧血など身体衰弱の著しい場合、少し動くと息苦しくなるような重い心臓又は肺の病気、むくみのあるような重い腎臓の病気、消化管出血、目に見える出血があるとき、慢性の病気の急性増悪期 |
飲用 | ※飲用には一般的禁忌症はありません。 |
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