温泉&旅 倶楽部

源泉かけ流しとは?

温泉を湯船に常に注ぎこみ、オーバーフローした湯はそのまま捨てる放流式のこと。
その中で、加温、加水、消毒もしないで、源泉そのままを湯船に注いでいる場合の事を「源泉100%かけ流し」と言います。
ただし、この場合、湯温の調節が、湯船に注ぐ湯量でのみするので、微妙な温度調節が難しい。
しかしながら、それを頑なに守っている施設も存在します。
実際、このようなことをしているところは、全体の温泉宿の1~3%ほどとも言われています。



源泉100%かけ流し

加水で温度を下げるような事をせず、源泉井戸から湯船までの配管(パイプ) を川など冷たい水につけて温度を下げたり(熱交換)、湯船に注ぐ湯量を絞って 温泉調節している純度100%の温泉。
なお、加水なしの加温による温度調節は、温泉成分にほとんど影響がないため、 源泉100%かけ流しを謳ってもいいでしょう。


源泉かけ流し・一部加水あり

高温な温泉の場合、夏場など季節により一時的に水(水道水・井戸水など) を加えて温度調節している温泉。加水により多少、温泉成分は薄くなります。
冬場などは、外気温が下がるので「源泉100%かけ流し」になる場合があります。


源泉かけ流し・加水あり

高温な温泉のため、季節に関係なく、常に水を加えて温度調節している温泉。
濃厚で刺激が強い温泉(酸性泉、硫黄泉など特殊成分が入った温泉)には、 あえて加水する場合もあります。加水により、温泉成分は薄くなります。


貯め湯式

※ただし源泉100%の場合

客室の湯船に温泉を引いている宿泊施設に多い事例です。
例えば、チェックイン時には、湯船は空っぽですが、湯の蛇口をまわすと、温泉が 出る仕組み。そのまま湯を入れると熱い場合が多いですが、一定量を入れて、 加水をせず、そのまま冷まして源泉100%の状態で湯浴みするのがお勧め。
自分の好きな温度で入れるので、長湯したい人や、肌の治療のための方に最適。


源泉かけ流し+循環ろ過併用型

新鮮な温泉を湯船に注ぎつつも、湯船の中で温泉を吸入し、 ろ過して不純物を取り除き、塩素消毒をして、温泉を湯船に戻し再利用する仕組み。
湯量豊富な温泉地の共同浴場が、新しく建て替えられ、保健所指導のもと、このような仕組みの温泉になっている事例も多くあります。
またこの場合、コンピュータ管理なので、湯の温度調節も容易となります。
レジオネラ菌の発生防止など、衛生的な問題を最優先している自治体の温泉地に多い。
不特定多数が入浴する大浴場では、充分にかけ湯をしない人もいるので、衛生的にもこの方式が好ましいと考える方も多数存在します。
大型温泉施設に多い仕組みですが、湯量の少ない小規模旅館でも、この方式が多くなってきました。
温度調節がコンピュータ任せにできる点も普及に拍車をかけています。 国内では一番事例の多い仕組みとなっています。
また、施設によっては、湯船の上部に備えられた湯口から新鮮な温泉だけが注がれるのではなく、リサイクルされた温泉も注がれる場合もあるので、直接湯口から温泉を飲む行為は厳禁です。


循環風呂

温泉を常に湯船の中から吸入し、ろ過して不純物を取り除き、塩素消毒をして、温泉を湯船に戻して再利用する仕組み。
源泉がありながら、湯量が少なく、加水によって湯量を増やしたり、 近くに源泉井戸が無く、タンクローリー車などで、温泉を運び入れる、いわゆる「運び湯」の温泉の場合もあります。
衛生的に気になる方は、浴槽の温泉が、どれくらいの頻度で、取り替えられているかを施設側に聞いてもいいでしょう。



※イラストでは、湯口(温泉が注がれる出口)が、分かりやすく湯船の上部に描かれていますが、施設によっては湯船の中に湯口がある場合もあります。

泉温がそれほど高くなく、温泉が冷めるのを防ぐなど理由は様々です。

また、湯口が湯船の上部にあって、源泉かけ流しの場合、湯船の上部だけ泉温が高く、下部はぬるめといった状況を緩和するため、湯船の中に湯口を置く場合もあります。

※イラストでは湯舟から温泉が溢れ出るように表現されていますが、一番最後のイラストのように、湯量調整パイプを設置して、あえて湯船から温泉が溢れ出ないようにしている施設もあります。

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この記事の執筆者

執筆者:温泉コム株式会社 CEO 大竹仁一

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