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一般的な適応症と禁忌症、各泉質別の適応症と禁忌症をご紹介します。
Simple hot springs
温泉水1kg中の溶存物質量(ガス性のものを除く)が1,000mg未満で、湧出時の泉温が25℃以上の温泉。
このうちpH8.5以上のものを「アルカリ性単純温泉」と呼んでいる。
「単純温泉」は温泉成分がそれほど濃くないため(それでも市販の入浴剤の数倍の温泉成分が入っている場合がほとんど)、肌への刺激が少なく、リラックスして湯浴みができるので、自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスが整いやすくなる。特に、温浴効果により副交感神経が優位になるため、緊張がほぐれ、ストレスや疲労の軽減に繋がり、自律神経不安定症が改善される。また、「単純温泉は、その穏やかな温浴効果により、体温を一時的に上昇させ、その後体温がゆっくりと下がる過程で心身がリラックスし、緊張が解けるため、自然な睡眠を誘発し、不眠症の改善に効果がある。ちなみに、泉質別適応症に「不眠症」があるのは、「単純温泉」だけである。
以上のような温浴による精神的な安定作用とリラクゼーション効果は、うつ状態の改善にも寄与する。
さらにはそのマイルドな泉質のため、脳卒中など外科手術後のリハビリ、静養に適することから「脳卒中の湯」「中風の湯」「神経痛の湯」とも言われている。
また、赤ちゃんやデリケートな肌質の方でも安心して入浴でき、「湯あたり」しにくい泉質という事で「家族の湯」とも呼ばれる。
特に、「弱アルカリ性単純温泉(pH7.5以上)、「アルカリ性単純温泉(pH8.5以上)は、肌の古い角質を取ることで、入浴後つるつるすべすべになる事から「美肌の湯」とも称される。
ところで「単純温泉」の「単純」とは、温泉成分が1kgあたり1000mg未満という意味。
「単純温泉」こそ、温泉分析書の陽イオン、陰イオンなどの溶存物質の成分バランスを見なければ、その本当のキャラクターを把握できないという事だ。
つまり、塩化物イオン、炭酸水素イオン、硫酸イオンはじめ、二酸化炭素、硫黄、鉄、よう素、ラドンなどの成分が、泉質名に反映するほどの量が無くても、それぞれの成分がある程度入っていれば、温泉の特徴が見えてくる。
(泉質名が付く)温泉成分の規定値の90%も入っていたら、「ほぼ塩化物泉」「ほぼ硫黄泉」・・・といった場合もあるという事なのだ。
刺激が少ない分、長湯もできて、名湯と謳われている「単純温泉」は、日本国内に多く存在している。
泉質別適応症 | 浴用 | 自律神経不安定症、不眠症、うつ状態 |
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飲用 | なし | |
泉質別禁忌症 | 浴用 | なし |
飲用 | なし |
一般的適応症 ※すべての泉質に関わる適応症。 |
浴用 | 筋肉若しくは関節の慢性的な痛み又はこわばり(関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、神経痛、五十肩、打撲、捻挫などの慢性期)、運動麻痺における筋肉のこわばり、冷え性、末梢循環障害、胃腸機能の低下(胃がもたれる、腸にガスがたまるなど)、軽症高血圧、耐糖能異常(糖尿病)、軽い高コレステロール血症、軽い喘息又は肺気腫、痔の痛み、自律神経不安定症、ストレスによる諸症状(睡眠障害、うつ状態など)、病後回復期、疲労回復、健康増進 |
---|---|---|
飲用 | ※飲用には一般的適応症はありません。 |
|
一般的禁忌症 ※すべての泉質に関わる禁忌症。 |
浴用 | 病気の活動期(特に熱のあるとき)、活動性の結核、進行した悪性腫瘍又は高度の貧血など身体衰弱の著しい場合、少し動くと息苦しくなるような重い心臓又は肺の病気、むくみのあるような重い腎臓の病気、消化管出血、目に見える出血があるとき、慢性の病気の急性増悪期 |
飲用 | ※飲用には一般的禁忌症はありません。 |
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