温泉&旅 倶楽部

泉質別の解説

一般的な適応症と禁忌症、各泉質別の適応症と禁忌症をご紹介します。

④硫酸塩泉

Sulfate springs

「脳卒中の湯」「傷の湯」&蘇生の「美肌の湯」

温泉水1kg中に、溶存物質量(ガス性のものを除く)が1,000mg以上あり、陰イオンの主成分が硫酸イオン(SO42-)の温泉。
浴用の泉質別適応症は、きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症となっており、これは「塩化物泉」と同じ。飲用の泉質別適応症は、胆汁の分泌を促進するので、胆道系機能障害、高コレステロール血症、便秘。ちなみに、便秘が飲用の泉質別適応症に入っているのは「硫酸塩泉」「塩化物泉」とだけである。
この泉質は、肌の蘇生を促す(新陳代謝を活性化する)。具体的にはきりきず、火傷、ニキビ、乾癬(かんせん)、かゆみ、慢性湿疹などだ。よって、「硫酸塩泉」も「塩化物泉」と同様「傷の湯」と呼ばれる。
また、「硫酸塩泉」は皮膚の余分な脂分を洗い流す力があるため、オイリースキンの方にも効果が高い。
さらに硫酸イオンは、血液に多くの酸素を送り込む作用と、肌に水分を補給させ、肌に張りと潤いを与えるアンチ・エイジング作用がある。よって「若返りの湯」「美肌の湯」と言われるのだ。 「硫酸塩泉」は、陽イオンの主成分により、ナトリウム-硫酸塩泉、カルシウム-硫酸塩泉、マグネシウム-硫酸塩泉などに分類される。 結びつく成分によりそれぞれに特色があるが、「硫酸塩泉」自体に血管を拡張し血行を促す働きや、コラーゲンの生成を促す蘇生効果(アンチエイジング効果)がある。

(1)ナトリウム-硫酸塩泉(旧泉質名:芒硝(ぼうしょう)泉)
ナトリウムイオンの保温・殺菌作用により、カラダが温まり痛みを和らげ、殺菌する効果がある。さらに、硫酸イオンはコラーゲンの生成を促す蘇生効果(アンチエイジング効果)がある。これら2つの陽イオンと陰イオンが結びつくことにより、「傷の湯」と呼ばれる。

(2) カルシウム-硫酸塩泉(旧泉質名:石膏泉)
カルシウムイオンの鎮静作用が、痛みや炎症を和らげるため、高血圧症や動脈硬化症など、血管系の症状に効果があると言われる。血管のトラブルを防ぐ効果があるので、「脳卒中の湯」とも呼ばれる。 さらに、カルシウムイオンは角質層の形成・再生を促す働きがあり、硫酸イオンは肌の弾力機能を高めて、シワができるのを防ぐ働きがある。これら2つの陽イオンと陰イオンが結びつくことにより、「美肌の湯」と称されるのである。

(3) マグネシウム-硫酸塩泉(旧泉質名:正苦味(しょうくみ)泉)
マグネシウムイオンには、皮膚のバリア機能を強化する働きと、血圧を下げ、痛みを和らげる鎮静作用がある。硫酸イオンは、血管を拡張し血行を促す働きがある。これら2つの陽イオンと陰イオンが結びつくことにより、「脳卒中の湯」と呼ばれる。

泉質別適応症 浴用

きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症 ※塩化物泉と同じ

飲用

胆道系機能障害、高コレステロール血症、便秘

泉質別禁忌症 浴用

なし

飲用

なし

  • ■湯の色・・・無色透明
  • ■味・香り・・・
    「ナトリウム-硫酸塩泉(芒硝泉)」薬味と苦味・無臭
    「カルシウム-硫酸塩泉(石膏泉)」苦味・焦げたような香り
    「マグネシウム-硫酸塩泉(正苦味泉)」苦味・無臭
  • ■湯ざわり・・・軟らかい、優しい感触
  • ■主な温泉施設・・・群馬県・伊香保温泉「千明仁泉亭」/群馬県・谷川温泉「別邸 仙寿庵」/静岡県・戸田温泉「海のほてる いさば」/静岡県・土肥温泉「無雙庵 枇杷」/静岡県・土肥温泉「頬杖の刻」/静岡県・土肥温泉「富岳群青」/静岡県・堂ヶ島温泉「繭二梁」/石川県・山中温泉「お花見久兵衛」
  • この泉質の宿一覧

一般的適応症

※すべての泉質に関わる適応症。

浴用

筋肉若しくは関節の慢性的な痛み又はこわばり(関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、神経痛、五十肩、打撲、捻挫などの慢性期)、運動麻痺における筋肉のこわばり、冷え性、末梢循環障害、胃腸機能の低下(胃がもたれる、腸にガスがたまるなど)、軽症高血圧、耐糖能異常(糖尿病)、軽い高コレステロール血症、軽い喘息又は肺気腫、痔の痛み、自律神経不安定症、ストレスによる諸症状(睡眠障害、うつ状態など)、病後回復期、疲労回復、健康増進

飲用

※飲用には一般的適応症はありません。

一般的禁忌症

※すべての泉質に関わる禁忌症。

浴用

病気の活動期(特に熱のあるとき)、活動性の結核、進行した悪性腫瘍又は高度の貧血など身体衰弱の著しい場合、少し動くと息苦しくなるような重い心臓又は肺の病気、むくみのあるような重い腎臓の病気、消化管出血、目に見える出血があるとき、慢性の病気の急性増悪期

飲用

※飲用には一般的禁忌症はありません。

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この記事の執筆者

執筆者:温泉コム株式会社 CEO 大竹仁一

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